教育にイノベーションを起こすのは、行政かスタートアップか?
最近 EdTech (Education + Technology) という言葉が盛んです。スタートアップ界隈でも教育関連のサービスがたくさん生まれてきています。米国のみならず日本でも注目されている分野です。
そんな中、行政中心となる改革でこんなニュースがありました。
以下一部引用
総務省と文部科学省は、インターネット上に電子教材を置き、学校と家庭の双方でタブレットなどの端末を使って勉強ができる新たな教育システムを2014年度後半から試行する。
学習記録を分析することで、児童・生徒がつまずきやすいポイントを教師が把握でき、教材や指導方法の改善に役立てることも可能となる。転校する場合にも、学習記録を新しい学校に簡単に引き継ぐことができる。
原文を読んでもこの情報だけだと何をどうするかよく分からないけど、教科書を電子教材に置き換えたいんだろうということは何となく伝わってきました。ビジュアルに訴えられる電子教材を使って生徒の学習の理解を深めるのはいい方法です。 “生徒ごとのスキルに合わせた学習内容の調整”も出来るに超したことはないんですが、テクノロジーの問題じゃなくてむしろ制度の方に問題があるんじゃないかという気もします。そもそもすごく出来る生徒がいるなら飛び級させて上の学年に上げればいいし、出来ない子がいたらそれを補助する仕組みを作ればいいはず。だから本来の意味でスキルに合わせた教育を行うのであれば教育制度を変えなくちゃいけない。制度を変えられるのは国だから頑張ってもらいたいです。
一方でスタートアップが教育に対してアプローチしようとした場合、やはり制度の面で色々な問題が起こってきそうです。学校の先生に役立つシステムを作っても、学校側がそれを使える環境を作れるのかというと難しい気もします。まずはスモールステップとして塾などにアプローチして成果を作った後に学校側に働きかけるという選択もいいかもしれません。ただ塾側に寄りすぎると受験テクニック的な方面にいっちゃいそうで教育を変えるって意味では少しずれも出てきそうではあります。
米国だと教師は常に評価されてて評価の低い教師はクビになっちゃうから、新しいモノでも使えそうなら使うっていうことをしてますね。個人単位で決定できるのは大きな違いかなぁと感じています。
教育にイノベーションを起こすプレイヤーは誰なんでしょうか。
Author
LastMod 2014-01-10