MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体 宣伝会議
宣伝会議 (2012-12-19)
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何かと Twitter で炎上することで有名?な 田端 信太郎 氏が書かれた本。

これだけメディアの本質を理解している人なので、Twitter 発言はもはやわざとだと思う。

本書は文体がやや冗長で僕は眠気を覚えたのだけれど、書かれている内容はメディアの本質を捉えたものだった。

その本質というのをまとめると以下のようなものだ。

まずメディアの成立要素として 「発信者」「受信者」「コンテンツ」 の3つが必要であるということ。

さらにメディアの形態として、以下の視点から論を展開していた。

  • ストック / フロー
  • 参加性 / 権威性
  • リニア / ノンリニア

「ストック / フロー」では時間軸による情報の受け止め方の違いを説明し、例えば Twitter などの刹那的なものはフロー型で、単行本のような時間が経ってもコンテンツの価値が不変なものはストック型であると言っています。 さらにストック型とフロー型を上手く使い分けることが重要とあります。使い分ける例として以下引用のような方法があります。

また、ストック型コンテンツを紹介したり、プロモーションしたりする場合でも、例えば「格差社会が叫ばれる今だからこそ、プロレタリア文学の古典『蟹工船』を読もう」というように昨今のフローのメディア状況に引きつけて、「今ココ」でそのコンテンツに触れる必然性を演出するというのは、非常によくあるプロの「常套手段」です。

tabata shintaro. MEDIA MAKERS syakaigaugokueikyouryokunosyoutai (Japanese Edition) (Kindle の位置No.683-686). sendenkaigi. Kindle 版.

参加性と権威性では「食べログ」と「ミシュラン」の違いを例にとり、コンテンツのコントロールという視点で述べています。 コンテンツのコントロール力を持っているメディアはそうでないメディアよりも受信者に対する影響度が異なります。

リニアとノンリニアではコンテンツの消費時間とその拘束力という視点で述べています。 映画館はリニアのコンテンツです。お客さんをまるまる二時間拘束し、映画監督の俺様ワールドを展開する場です。 世の中のほとんどのメディアはノンリニアに傾いてきています。Twitter やニュースアプリなどを筆頭に情報はマイクロサービス的に提供され、それを受ける受信者は好きな時に好きな時間だけコンテンツを消費します。 受信者側が閲覧時間を決めるので拘束力はありません。

さらに続く章ではペルソナ設定の重要性やメディアの「支配権の独立」の話しなど面白い内容を書かれています。

気になる方は一読をススメます。