『良書はいつの時代も良書である』

ふらっと立ち寄った本屋でみた帯が印象的で今でもはっきりと覚えている。この帯が書かれた本は「ご冗談でしょう、ファインマンさん」であった。 そんな帯を飾るにふさわしい本が今回のタイトルにある「アイデアのつくり方」である。この本の初版はなんと1988年だ。およそ30年前の本であるにもかかわらずその内容は色あせていない。 とても薄い本で原作者のヤングが書いた部分は62頁で完了している。後は竹内均による解説と訳者あとがきだ。そんな薄い本だから60分もあれば読めてしまう。事実僕は60分以内で読んだ。

『60分で読めるけれど一生あなたを離さない本』

本書の帯にはこう記載されていた。そのキャッチコピーに恥じない内容であることは本書を読めば分かる。ぜひ読んで欲しい。

アイデアのつくり方の五段階

さてアイデアを手に入れる方法はこうだ。

事実を集める

事実を理解、把握する段階

咀嚼

あつめた事実を自分の頭で考える、バラバラに見える事実をジグソーパズルのように組み立てる

放任

問題から目を外し、リラックスした心をつくる、つねにそれを考えるという状態だが心は平穏に保つ

ひらめき

突如として筋の通った線がみえる。 多くの人は、この段階から始めようとするか、アイデアマンと呼ばれる天才たちはこれまでの3つの段階を飛ばして一気にここに到達するように感じる。 著者に言わせればそれは間違いで上記3段階を経ることで自然とこのひらめきに至るとある。

現実への適用

おそらくここが一番難しい。すばらしいアイデアをひらめいたものの、それを寝かせずに現実に合うように組み立てなおすのがこの最終段階だ。 自然科学であるならば実証に相当する。

具体的手法などは本書を参考にしてもらいたい。

アイデアとは

アイデアとは天才だけに許された産物ではなく、原理方法によって後天的に取得可能な類のものだ。ひとつ重要なことを付け加えるとしたらそのことを24時間365日考え続けられる夢中になった心の状態になれるかどうかだと思う。