「なあ白。人は変われるっていうけど、本当にそうかな。飛びたいって願えば、翼が生えるのかな?違うと思うんだ。変えるべきは自分じゃなくて、手段じゃないのか?」 「にぃ……」 「造るしかないんだ。今のままの自分が空を飛ぶ方法を。編み出すしかない。白を飛ばす翼、考えてみようぜ、ゆっくりさ」

ノーゲーム・ノーライフ 第9話より

人の性格は50%が遺伝で決まり残りの50%が環境的因子で決定する。 しかも環境的因子が大きく影響してくるのは10歳前後の二次性徴の時期である。

それ以降の時期において自分の性格を変えたいと思ってもなかなか難しい。 「本当の自分はこんなんじゃない、もっと自分らしく」とか言って何かを変えようとする人も多数いるが、それが性格に大きく起因するものであるならばムリに近い。 現実と理想の自分の乖離が大きければ大きいほどストレスになるだけだ。

個人のパーソナリティが環境によって後天的にきまるというのは幻想である。 生まれ持っての資質がすべてであり、その資質が周囲に対して発露されるか否か。 そしてその発露された資質がどう評価されるのか、それらは完全に環境的要因である。 解釈としての性格ならば後天的、解釈以前に各個人に与えられた資質は先天的である。

自分の性格をムリに捻じ曲げないで、今の自分が羽ばたける道を探しだすのが賢明であろう。 幸い人間には知性や理性が備わっている。それでもって自分の性格に合う最適解を絞り込んでいけばいい。

性格は遺伝で決まるって本当ですか?